「イペをこんな形にして持って来れる?」「逆にサイズの指定があるから出来るんちゃう」

「イペをこの現場にこんな形にして持って来れる?」

工事業者さんからの図面を見た時に、厚み・幅・長さの指定からボルト穴の位置・形状まで指定のある製品でした

確かに、かなり長い遊歩道だったので、現場で穴あけやカットしたりするのは不可能だと思います(10トントラック1車分くらいありました)

職人と相談して

「逆にサイズ( 厚み・幅・長さ )の指定があるから出来るんちゃう」

という返答だったのでお受けしました

今回の肝は「ボルト穴の位置を正確に開ける」です

ここがずれると大変なことになってしまいます

その為に必要な事は「デッキをまっすぐにする」です

デッキは自然素材ですからどうしても多少の反りや縮みはあります

しかし今回の場合はその「多少のずれ」がボルトが入らなくなる原因になってしまいます

幸い「 厚み・幅・長さ の指定」がありましたので(具体的には35×140×2000mm)既成サイズのデッキ40×150×2100mmを表面加工+長さカットすることにより「多少のずれ」を修正することが出来ます

「まっすぐなイペデッキ35×140×2000mm」を作ってから図面通りにボルト穴をあける

これにより求められているデッキを作ることが出来ます

現場ではもう「ボルト締め」だけの作業になりました

この量だとかなりの時間短縮→人件費の削減につながったと思います

私も完成までヒヤヒヤしましたが問題なく終えることが出来て安心しました

私にとっても思い入れのある遊歩道になりました

※イペデッキの加工について https://www.ipezai.info/

「自宅の塀をこんな感じにしたいんだけど出来ますか?」

「自宅の塀をイペで作りたいと思ってこんな感じにしたいんだけど出来ますか?」

頂いた図面を見ると柱は八角形で尾根の部分は五角形になっていました

当然、既製品には無い形状で、しかもそれが分かった上でのお問い合わせという事も感じていたので

「何としてもこれを作ってお届けしたい」

と思い職人と相談しました

まず柱に関しては「90×90mmの角を30×30mmで落とす」形状でした

90×90mmは既製品にあるのですが、角を正確に落とす場合材料を「まっすぐ」にする必要があります

その為、ワンサイズ大きい100×100mmを削って90×90mmにすることにしました

また、ここは妥協点だったのですが30×30mmに落とす刃物が無い為

「申し訳ございませんが30×30mmに落とす刃物がありません。ここはこちらで持っている22×22mmで落とすように変更は可能でしょうか?」

と聞いたところ

「構いませんよ」

というご回答だったので柱の方はこれで行こうと決定しました

尾根の五角形についても指定サイズは42×94mmでした

このサイズだと先程の100×100mmを半分に割って、表面加工すればちょうどこのサイズに「まっすぐな」材料が出来ます

斜めカットの13×47mmの刃物はあったのでこれは問題なく製作できました

こんな形状のご依頼は初めてだったので完成した時は安心したのと、イペの可能性が広がったような気がしました

我々の仕事はここまでです

後は建築会社さんが設置していきます

現場が県外の遠くの場所なので、見に行くことが困難なのがちょっと残念です

これは完成したところを見たい物件ですね

※イペの加工について https://www.ipezai.info/