建築というよりは建具に使うのかな?

「イペでこんなものを作って欲しいんですが」

送られてきた図面を見るとすべて特注サイズの製品でした

大体ウチに来るのはこうした特注サイズが多いので、細いのはすぐに出来ると判断できるのですが、幅広の製品だけは盤木の在庫を確認して、数量から取れるのかどうかを確認しました

「出来ますよ」

御見積書を送付して、その後「お願いします」とご注文を頂けました

細いものから製作を開始して、中にはこんな感じで1つの角だけ大きく丸みを付けたりしました

長さもすべてジャストカットまで指定が入っています

細くて短い製品は製作がしやすいのでありがたいです

しかし今回は数量が多かったのでカットの方に時間がかかりました

今回のメインイベントはこの幅280mmの板です

長さが1200mmと短かったので、盤木からの製材もやりやすく、それでこの数量もまかなえたと思います

イペ盤木の製材→四面加工→ジャストカット

この手順で完成です

そういえば何に使われるのかを聞くのを忘れてました

長さ・数量的に建築というよりは建具に使うのかなと思いますがどうでしょう

とにかく納期には間に合いましたので今から梱包をして出荷です

※イペの特注サイズの加工について https://www.ipezai.info/

「イペをこんな形にして持って来れる?」「逆にサイズの指定があるから出来るんちゃう」

「イペをこの現場にこんな形にして持って来れる?」

工事業者さんからの図面を見た時に、厚み・幅・長さの指定からボルト穴の位置・形状まで指定のある製品でした

確かに、かなり長い遊歩道だったので、現場で穴あけやカットしたりするのは不可能だと思います(10トントラック1車分くらいありました)

職人と相談して

「逆にサイズ( 厚み・幅・長さ )の指定があるから出来るんちゃう」

という返答だったのでお受けしました

今回の肝は「ボルト穴の位置を正確に開ける」です

ここがずれると大変なことになってしまいます

その為に必要な事は「デッキをまっすぐにする」です

デッキは自然素材ですからどうしても多少の反りや縮みはあります

しかし今回の場合はその「多少のずれ」がボルトが入らなくなる原因になってしまいます

幸い「 厚み・幅・長さ の指定」がありましたので(具体的には35×140×2000mm)既成サイズのデッキ40×150×2100mmを表面加工+長さカットすることにより「多少のずれ」を修正することが出来ます

「まっすぐなイペデッキ35×140×2000mm」を作ってから図面通りにボルト穴をあける

これにより求められているデッキを作ることが出来ます

現場ではもう「ボルト締め」だけの作業になりました

この量だとかなりの時間短縮→人件費の削減につながったと思います

私も完成までヒヤヒヤしましたが問題なく終えることが出来て安心しました

私にとっても思い入れのある遊歩道になりました

※イペデッキの加工について https://www.ipezai.info/

「自宅の塀をこんな感じにしたいんだけど出来ますか?」

「自宅の塀をイペで作りたいと思ってこんな感じにしたいんだけど出来ますか?」

頂いた図面を見ると柱は八角形で尾根の部分は五角形になっていました

当然、既製品には無い形状で、しかもそれが分かった上でのお問い合わせという事も感じていたので

「何としてもこれを作ってお届けしたい」

と思い職人と相談しました

まず柱に関しては「90×90mmの角を30×30mmで落とす」形状でした

90×90mmは既製品にあるのですが、角を正確に落とす場合材料を「まっすぐ」にする必要があります

その為、ワンサイズ大きい100×100mmを削って90×90mmにすることにしました

また、ここは妥協点だったのですが30×30mmに落とす刃物が無い為

「申し訳ございませんが30×30mmに落とす刃物がありません。ここはこちらで持っている22×22mmで落とすように変更は可能でしょうか?」

と聞いたところ

「構いませんよ」

というご回答だったので柱の方はこれで行こうと決定しました

尾根の五角形についても指定サイズは42×94mmでした

このサイズだと先程の100×100mmを半分に割って、表面加工すればちょうどこのサイズに「まっすぐな」材料が出来ます

斜めカットの13×47mmの刃物はあったのでこれは問題なく製作できました

こんな形状のご依頼は初めてだったので完成した時は安心したのと、イペの可能性が広がったような気がしました

我々の仕事はここまでです

後は建築会社さんが設置していきます

現場が県外の遠くの場所なので、見に行くことが困難なのがちょっと残念です

これは完成したところを見たい物件ですね

※イペの加工について https://www.ipezai.info/

「イペで手すりを作りたいんやけど丸くすることって出来る?」

「イペで手すりを作りたいんやけど丸くすることって出来る?」

「はい、出来ますよ。直径は何ミリですか?」

「90パイくらいがええんやけど」

「イペ角材の既製品が90角なんで85パイくらいでよければ安くできますよ」

「ほんだらそれでええわ」

これまで手すりで使用するイペ丸棒は何本も作ってきました

屋外設置の場合、やっぱり腐食が一番気になる所なので皆さんイペを選ばれています

イペ丸棒は既製品には無いので、イペ角材を削って製作しています

よって既成品のイペ角材よりちょっと小さい口径だと安く製作することが出来ます

今回はイペ角材90角を削っていって直径85mmの口径に仕上げました

写真は最初に出来上がった2本ですがあと25本製作します

イペは木質が密なので表面もつるつるです

これで長期にわたって安心して使用できる手すりになってお役目を果たして欲しいです

※イペ丸棒について https://www.ipezai.info/

「イペでこんなもの作れますか?スピーカーの台にしようと思って」

「イペでこんなもの作れますか?」

図面を頂いて見た時に

「これは何に使われるご予定ですか?」

「スピーカーの台にしようと思って」

「???」

最初は見た事の無い依頼だったので戸惑いましたが、どうやら自宅のスピーカーの下に 「堅い材質のモノ 」を置くと音質が向上するとのことでした

そこで「堅い材質のモノ=イペ」で問い合わせてこられたとのことでした

まず幅が280mmとかなり広く、これは既製品のサイズを遥かに超えるサイズなので倉庫で保管している「イペの大型盤木」から取ることにしました

まず厚さ40mm 幅280mmの仕上がり寸法を取る為に、製材寸法で45×285mm程度の板を取ります

そこから表面加工で指定の40×280mmに仕上げます

長さは1500mmにジャストカットです

ここからが今回の肝である「斜めカット+表面仕上げ」に入ります

イペは非常に硬いのでこんな幅の広いイペを斜めカットするのは非常に難しかったです

カットした断面はまだ「粗さ」が残っているのでここを綺麗に表面仕上げして完成させました

イペを音響製品で使用するという初めてのご依頼でしたがどういう結果になるのか楽しみです

喜んでもらえると嬉しいです

※イペ大型製品の製作・加工について https://www.ipezai.info/