「家の中の柱カバーをイペで作りたいんですけどこんなの出来ますか?」

「家の中の柱カバーをイペで作りたいんですけどこんなの出来ますか?」

図面を見ると今までしたことが無い複雑な形状の製品が描かれていました

「一回職人と相談させてもらっていいですかね」

「分かりました」

まず職人と相談する前にこれらの製品が取れる材料があるのかを確認してきました

かなり幅広の製品もあったりしたのですべて特注サイズの製作になります

こんな時の為の「大型盤木」を使うとしてなんとか材料取りは出来そうです

「イペでこんな製品作れる?家の中の柱カバーに使うんやけど」

「ほんなら人工乾燥で2回は乾かしてから作らないかんな。加工もかなりめんどいけど・・・なんとかいけるやろ」

「分かった!!ほんだらお客さんに言うわ」

理屈ではうまく行けるプランが出来ててもやはり出来上がるまではかなり心配でした

なんとか図面通りの製品を作り上げて納めた後でもやっぱり心配でした

「うまく取付出来たかな・・・」

「変なことになってないかな・・・」

しばらく経って完成の連絡を受けた時、ようやく安心することが出来ました

しかし完成した現場は見た事が無い仕上がりで「これは凄いなぁ」と感心してしまいました

正直、イペを柱カバーで使うという発想は我々では出ないモノだったので、お客さんこそイペの可能性を広げてくれるんだなとこの案件に携わって痛感しました

※イペの特注加工について https://www.ipezai.info/

10トントラック一台分 すべて特注イペウッドデッキ

「イペのデッキを穴まであけて持って来ることって出来ますが?ちょっと量が多いんですけど・・・」

「穴っていうのはビスの下穴の事ですか?」

「そうです 図面があるんでもしよかったら送ってもいいですか?」

「わかりました そしたら枚数と配送先のご住所も一緒に送って下さい 製作可能でしたらお見積りさせて頂きます」

「分かりました」

東北の方からのお問い合わせで、これまでもデッキを指定サイズに仕上げたりビス穴もあけたことはあったのでどんな感じだろうと思って図面を待っていました

送られてきた図面を見てビックリしたのはワンサイズのデッキを10トントラック一車分の量の見積依頼でした

しかも厚さ・幅とも特注サイズでビスの穴も皿ザグリ(サイズ指定有り)付きでした

見た時はちょっと恐ろしくなってきましたが、まずはこれだけの量が取れる在庫があるのかどうか、あと職人にこのサイズ・ザグリ付き穴が出来るのかどうかを見てもらいました

「凄い枚数ですけどどこに使われるご予定ですか?」

「水族館のデッキの張り替えを検討していて、今貼っているデッキがそのサイズなんです。枚数も枚数なんで現場で穴をあけたりカットしたりするのは無理なのでそちらでやってもらえないかと思って」

なるほど 確かにこの量を現場で調整するのは難しいと思います

現状の下地の穴を使いながら同じサイズのモノを一気に交換しようという事でした

結局、この精度でビス穴も正確に開ける為には厚さを当初40mmでしたが38mmに変更してもらえないかと打診して、それでOKが出たので加工開始となりました

一番緊張感を伴うのはやはりビス穴です

少しずれるだけで全てパーになってしまいます

正確な位置にあける為にも幅や長さが特注サイズだったことはラッキーでした

それは機械に通すことで「まっすぐな」デッキになるからです

正確な位置へ穴をあけるためにはデッキが「まっすぐ」であることが必須です(反りが合っては位置がずれてしまいます)

諸々の事情を考慮して10トン一車分を送った時はまだ安心できませんでした

2か月くらいたった後に「出来ましたよ」と連絡があってやっとホッとしました

これほどの量の特注デッキを作ったのは初めてだったのですごい経験をしたなと思います

これからまた長い間安心して使用できるデッキとして活躍してもらいたいです

※イペデッキの特殊加工について https://www.ipezai.info/

「ウッドデッキ」ではなく「新たな材料」として

これはイペデッキに「いしがき模様」を入れた製品です

テストでやってみたのですがいい感じに仕上がったと思います

とかくイペは「強度が高い」ことで有名な樹種です

それはこういった加工が難しいことを意味しています

ソフトウッドでこういう加工は見た事があったのですが「イペだとどうだろう?」というのが最初の印象でした

加工はうまくいきましたが、実はこの後「どこで使うのか」という所を考えてなくて、とりあえずこの製品を展示したり写真を見せてまわったりしたところ意外な用途で使用して頂きました

①屋外に設置する家具の材料

②寝室の壁

どちらも「イペ」ではこれまで使用されてこなかった場所です

これまでの主な用途である「ウッドデッキ」からはみ出た新たな用途として使用して頂けました

なによりも「強さ」より「デザイン」で選んで頂けたことに「いしがき模様」の価値を確認することが出来ました

「ウッドデッキ」ではなく「新たな材料」としていろんな場所で活用して欲しいと思います

※イペの「いしがき模様」について https://www.ipezai.info/

「イペでこんな形にしたものを○○〇枚作れますか?」

「イペでこんな形にしたものを○○〇枚作れますか?」

東北の建設会社さんからのお問い合わせで、完全なオーダーメイドのデッキでした

厚み・幅も特注サイズで長さカットはもちろんビス穴まで指定(位置・形状など)されていました

なんでも屋外の公共施設に設置するようで、現状のデッキとの交換とのことでした

現状と同じサイズとビス穴を使いたいという事でのご依頼でした

確かに枚数が数百枚にもなるので、現場でカットやビス穴をあけるのは相当大変だと判断したのでしょう

「届いたらすぐに取付作業」

この状態にまで仕上げなければいけないので責任は重大でした

今回の肝は「ビス穴」でしょう

結構細い穴だったので少しでもズレると位置が合わなくなります

その点、サイズが全て特注だったのが幸いでした

ビス穴まで指定された場合、必須なのは「材料をまっすぐにする」ことです

「まっすぐな材料+ジャストカット」の製品でないと正確な位置にあけれません

ビス穴は機械であける為「数百枚の全く同じサイズ・形状のデッキ」にしなければいけないのです

「これでいけるだろう」という勝算はありましたが、やはり出荷した後も「大丈夫だったろうか」と不安でした

1か月後くらいに「全部貼れましたよ」と連絡が来た時はやっと安心して業務を終えることが出来ました

ここまでの大量オーダーメイドは初めてだったので印象的な案件になりました

本当は完成現場を見たいところですが東北は遠いので見に行くことは出来ないだろうな

※イペのオーダーメイド加工について https://www.ipezai.info/

コスト削減の為の追加工

「今度、塀にイペを貼るんやけど穴開けて持ってこれる?」

大工さんから塀板用のイペの依頼でした

確かに塀板の場合は事前に柱の距離も決まっていて、ボルト位置も決まっているので事前に加工して持って行くのはこちらも容易です

長さカットも含めた板をこちらで準備してお届けした方が大工さんもその後の設置が簡単になります

もしこれで現場で「長さカット+穴あけ」をしていたら相当時間は変わったと思います

この加工が入ることで当然材料費は上がります

しかし設置にかかる人件費は格段に下がります

今回の塀板の設置は一日で完了しました

上がった材料費と下がった人件費を比較するとトータルはコストダウンになったと思います(大工さんもそれで依頼したと思います)

トータルコストの中に人件費は大きな割合を占めています

コスト削減の為にこのような方法もあるんだなと勉強になりました

※イペの加工について https://www.ipezai.info/